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海外の犬連れ外食ルールを比べる 米国・英国・香港と日本の違い

「海外では犬とお店に入れる」は本当でしょうか。米国・英国・香港・日本の飲食店のルールを公的機関や専門団体の資料でたどり、共通点と違い、日本でお店を選ぶときに役立つ見方をまとめました。

公開日 約 5 分で読めます著者 イヌコミ編集部
海外の犬連れ外食ルールを比べる 米国・英国・香港と日本の違い|カフェのテラス席のそばで、ペットカートの縁にあごを乗せる柴犬

この記事でわかること

  • 比べた4つの国と地域は、どこも食べものをつくる場所と犬を切り分けています
  • 米国の手本の規則は屋外席を例外として認め、英国(イングランドとウェールズ)はお店の判断、香港は許可制です
  • 日本の衛生基準で動物を飼育しない区域に、原則として客席は含まれません
目次

「海外では犬といっしょにレストランに入れる」という話を聞くことがあります。

ところが、犬に寛容な印象の米国でも、州や自治体が取り入れる飲食店向けの手本の規則で屋外の客席に犬が認められたのは、2022年版からです(州によってはそれ以前から認めています)。

国ごとの決まりをたどると、印象とは少し違う姿が見えてきます。

本記事では、米国・英国(イングランドとウェールズ)・香港・日本について、飲食店の客席に犬を迎えるルールを公的機関や専門団体の資料で比べます。

読み終えるころには、日本でお店を選ぶときにどこを見ればよいかがはっきりします。

どこも「食べものをつくる場所と犬を切り分ける」が土台

4つの国と地域に共通するのは、調理場など食べものをつくる場所と犬を切り分ける考え方です。

違うのは、客席のどこまでを、だれが、どんな手続きで開くかです。

下の表に要点をまとめました。

国と地域ごとの客席の犬の扱い:2026年10月12日に確認した各資料による(香港は2026年5月27日の報道)
国・地域客席の犬の扱い
米国(手本の規則)動物の立ち入りを禁じる条文に、承認を受けた屋外の客席でペットの犬を認める例外がある
英国(イングランドとウェールズ)ブルークロスの解説では、禁じる法律はなく、調理などの区域以外に迎えるかはお店の持ち主が決める
香港2026年5月27日の報道では、規則の改正で許可を取ったお店に犬の同伴を認める仕組みができ、開始は7月中の見通し
日本食品を扱う・保存する区域では動物を飼育しない。この区域に客席は原則含まれない

米国: 手本の規則は動物お断り。屋外の客席に例外がある

米国の手本の規則は、動物の立ち入りを禁じたうえで、承認を受けた屋外の客席でペットの犬を認める例外を設けています。

2026年10月時点で最新の2026年版でも、この条文のある第6章は変わっていません。

手本の規則とは、FDA(米国食品医薬品局)が出す Food Code のことで、州や自治体が取り入れて使います。

連邦の法律ではなく、実際のルールは州や自治体が決めます。

カリフォルニア州では、2014年の州法改正(AB 1965)で、屋外の客席にペットの犬を迎える条件が細かく定められました。

カリフォルニア州で屋外の客席に犬を迎える条件(2014年の州法改正 AB 1965 の本文から抜粋)
項目条件
お店の選択店主が、屋外の客席で犬を認めると選んだとき
入り方店の中を通らずに屋外の席へ入れる、別の入口がある
犬の居場所リードかペットキャリーで飼い主が管理し、椅子やベンチには乗せない
お店の人勤務中の従業員は犬に直接さわらない
犬の器犬に出す食べものと水は使い捨ての容器だけ
自治体市や郡は、条例でこれを禁止できる

オレゴン州農務省の案内(2020年9月作成)も、犬と食事できるのは屋外の指定席だとしています。

屋内の客席は変わらず、入れるのはサービスアニマル(障害のある人を助ける動物)や警察犬などだけです。

英国(イングランドとウェールズ): 禁じる法律はないとされ、迎えるかはお店が決める

英国の動物福祉団体ブルークロスの解説では、イングランドとウェールズで飲食店に犬が入ることを禁じる法律や衛生の規則はないとされています。

入ってはいけないのは、食べものをつくる・扱う・保存する区域で、犬を迎えるかどうかはお店の持ち主の判断です。

香港: 2026年5月の改正で、許可を取ったお店に犬を迎える仕組みができた

日本貿易振興機構(ジェトロ)のニュース「ビジネス短信」(2026年5月27日)によると、香港では規則の改正で、犬の入店許可を取ったお店に犬の同伴を認める仕組みができました。

対象は飲食店の営業要件を定める食品事業規則で、9年ぶりの改正です。

ジェトロの同記事の時点では、制度の開始は7月中の見通しとされていました。

その後の運用は香港政府の案内でたしかめてください。

これまでの盲導犬と警察犬に加えて、条件をすべて満たす犬の同伴が認められることになりました。

店内では、1.5メートル未満のリードを大人がしっかり持つか、動かないもの(固定物)につなぎます。

どんな場合も調理場には入れず、テーブルの上にも乗せません。

リードで管理する点と、犬を家具の上に乗せない点(カリフォルニア州は椅子やベンチ、香港はテーブル)が重なります。

国が違っても、お店で求められるふるまいはよく似ています。

日本: 衛生の基準が見ているのは、食品を扱う区域

日本で食品を扱うお店の衛生基準には、食品を取り扱う区域や保存する区域で動物を飼育しないこと、という項目があります。

これは、一般的な衛生管理の基準を定めた表(食品衛生法施行規則の別表第17)にある項目です。

厚生労働省の解説では、この区域に原則として客席は含まれないとされています。

客席に犬を迎えるか、どの席までか、どんな条件かは、お店ごとに違います。

記載のあるお店なら、お店のページのワンちゃんルール欄でその決まりをたしかめられます。

注意

比べた資料は、国全体や州、自治体の決まりです。

同じ国でも地域やお店によって扱いが変わるため、出かける前にお店の案内をたしかめてください。

補助犬は、ペットとは別のルールで受け入れが求められている

補助犬の受け入れは、ペットの犬とは別の決まりで求められています。

ポイント

米国のADA(障害を持つアメリカ人法)では、州や自治体の衛生規則が動物を禁じていても、食品を扱うお店は客が入る区域にサービスアニマルを入れるのが原則です。

日本では、厚生労働省の飲食店向けガイドブック(令和3年)で、不特定多数の人が利用する飲食店も補助犬の受け入れが義務とされています。

日本でお店を選ぶときに役立つ3つの視点

日本でお店を選ぶときは、席の場所・犬の居場所・入り方の3つをワンちゃんルール欄でたしかめます。

どれも、海外の規則で条件として書かれていた点です。

  • 席の場所: 店内の席か、テラスなど屋外の席か
  • 犬の居場所: 床で過ごすのか、カートやキャリーに入れるのか、椅子に乗せてよいのか
  • 入り方: 店の中を通って席へ行くのか、テラスに別の入口があるのか

外の空気の中で過ごしたいならテラス席のあるお店、天気を気にせず過ごしたいなら店内OKのお店から探せます。

腕だめしをしたくなったら、クイズ「まちとお店のきまり検定 応用」や「まちの同伴マナー検定 実践」もどうぞ。

ほかの読みものはコラム一覧にあります。

まずは、次の週末に行くお店のワンちゃんルール欄を開いてみましょう。

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この記事に出てきたような場面に合うお店を、条件からさがしてみてください。

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よくある質問

米国では、エモーショナルサポートドッグ(気持ちを支える犬)もサービスドッグと同じように入れますか

ADAでは、気持ちを支えることだけを役割とする犬はサービスアニマルに当たらないとされています。州や自治体の法律で扱いが広いこともあるため、行き先のルールをたしかめましょう。

香港の新しい制度では、どの飲食店でも犬と入れますか

いいえ。対象は、犬の入店許可を取ったお店です。2026年5月27日のジェトロの報道では、最初の申請受け付け(第1段階)の対象は最大1,000店舗で、火鍋や焼肉の専門店などは対象外とされています。

日本では、飲食店に犬を入れてはいけない決まりがあるのですか

厚生労働省の解説では、衛生基準で動物を飼育しないとされるのは食品を扱う・保存する区域で、原則として客席は含まれません。客席で犬を迎えるかどうかは、お店のルール欄や予約時にたしかめましょう。

出典・参考文献

  1. 米国食品医薬品局(FDA)『Food Code 2026』(閲覧日 2026-10-12)
  2. 米国食品医薬品局(FDA)『Summary of Changes in the 2022 FDA Food Code』(閲覧日 2026-10-12)
  3. 米国食品医薬品局(FDA)『Summary of Changes in the 2026 FDA Food Code』(閲覧日 2026-10-12)
  4. カリフォルニア州議会『Assembly Bill No. 1965(2014年 enrolled)』(閲覧日 2026-10-12)
  5. オレゴン州農務省『Pet Dogs in Outdoor Designated Seating Areas』(閲覧日 2026-10-12)
  6. 米国司法省(ADA.gov)『ADA Requirements: Service Animals』(閲覧日 2026-10-12)
  7. ブルークロス(英国の動物福祉団体)『Dog Laws UK』(閲覧日 2026-10-12)
  8. 日本貿易振興機構(ジェトロ)『飲食店での犬同伴を条件付きで解禁、第1段階は6月8日まで申請受け付け(香港)(ビジネス短信 2026年5月27日)』(閲覧日 2026-10-12)
  9. 厚生労働省『衛生管理の基準の解説(一般的な衛生管理に関する基準(別表第17))』(閲覧日 2026-10-12)
  10. 厚生労働省『補助犬ユーザー受け入れガイドブック:飲食店編 第1版(令和3年)』(閲覧日 2026-10-12)
  11. 米国食品医薬品局(FDA)『FDA Food Code』(閲覧日 2026-10-12)

記事の内容は公開時点の情報にもとづきます。制度や数値は変わることがあるため、最新の情報は各出典でご確認ください。

健康情報に関するご注意

本コンテンツは一般的な情報提供を目的としたものであり、獣医師による診察・診断・治療に代わるものではありません。愛犬の健康に不安があるときや異変を感じたときは、動物病院・獣医師にご相談ください。

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