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犬の呼び戻し練習|ドッグランでも戻りやすくなる合図とごほうびの決め方

呼び戻しは、名前と合図を分け、来たら毎回ごほうびで迎えて教えます。呼んだあとに嫌なことを続けない工夫と、家の中から長いリード、ドッグランへと練習を広げる進め方を、海外の専門団体と自治体の資料をもとにまとめました。

公開日 約 6 分で読めます著者 イヌコミ編集部
犬の呼び戻し練習|ドッグランでも戻りやすくなる合図とごほうびの決め方|人のいない芝生の公園の囲いの中を、こちらへ向かって楽しそうに走ってくる柴犬

この記事でわかること

  • 名前は「注目」の合図、呼び戻しは決めた短い合図に。来たら毎回たっぷりほめます
  • 叱るときやリードを付けるときだけ呼ぶのは避け、呼んだあと遊びに戻す日もつくります
  • 距離と誘惑は少しずつ増やします。来なければ連呼せず、練習の段階を戻します
目次

ドッグランで楽しそうに走る愛犬を、帰る時間に呼んでも戻ってこない。

そんな場面に、心当たりのある人も多いはずです。

呼び戻しは、外で愛犬の安全を守るための合図です。

アメリカンケネルクラブ(AKC)は、確実な呼び戻しは命を守ることにもつながるとしています。

呼び戻しの練習は、名前と別の短い合図を決め、来たら毎回ごほうびで迎え、距離と誘惑を少しずつ増やすのが基本です。

本記事では、合図の決め方から、練習を外へ広げる順番、来なかったときの対処までを順に見ていきましょう。

名前は「こっちを見て」、呼び戻しは決めた短い合図

呼び戻しを教えるときは、名前と「来て」の合図を分けて考えましょう。

AKCは、犬の名前を「こちらに注目して」という意味の合図にするよう勧めています。

そのうえで、名前を呼んでから「カム(come)」と言い、犬を近くへ誘う手順を紹介しています。

英国の動物福祉団体 Blue Crossも、名前を呼んだあとに、決めた合図を続けるよう書いています。

どんな合図でも、いつも同じものを使うことが大切です。

「オイデ」など短い言葉を1つ決め、家族の間でも言い方をそろえましょう(編集部の提案)。

来たら毎回、とびきりのごほうびで迎える

呼び戻しでは、来てくれた瞬間がいちばんのほめどころです。

AKCは、犬が大好きなごほうびを使い、来るたびにたっぷりほめてなでて遊ぶよう勧めています。

「けちけちする場面ではない」とまで書いています。

Blue Crossがすすめるごほうびは、チーズやハム、鶏肉などの小さな角切りです。

RSPCA(英国王立動物虐待防止協会)は、散歩にも好物のおやつやおもちゃを持って出るよう勧めています。

そうすれば、外で戻ってきたときにもすぐほめてあげられます。

来た犬の首輪にそっと手をかけてから、ごほうびを渡すのがRSPCAとBlue Crossの手順です。

AKCは、首輪をつかまれることに慣れると、呼び戻しのときに押さえやすくなるとしています。

呼んだあとに、嫌なことを続けない

呼び戻しを嫌いにさせないいちばんの近道は、呼んだあとに嫌なことを起こさないことです。

AKCは、来た犬を罰してはいけないとし、反応が遅くてもほめるよう説明しています。

叱ると、犬はこの先、飼い主に近づくのを避けるようになるとBlue Crossも書いています。

呼び戻しを嫌いにしやすい場面と、代わりにすること(AKC・RSPCA・Blue Crossの解説をもとに編集部が整理)
嫌いにしやすい場面代わりにすること
来るのが遅かったので叱る遅くても、来たらほめる
リードを付けるときだけ呼ぶ散歩の途中でも呼び、ほめてから散歩を続ける
遊びの終わりにだけ呼ぶ遊びやおやつのために、ときどき呼ぶ
ほめるつもりがないのに呼ぶほめるときだけ呼ぶ

練習の進め方は、距離と誘惑を少しずつ増やす

練習の出発点は、すぐ近くの静かな場所です。

Blue Crossは、犬のすぐ近くで、気が散るもののないところから始めるよう勧めています。

AKCも、静かな場所でリードを付けた状態から始めるよう勧めています。

呼び戻しの練習の進め方(AKC・RSPCA・Blue Crossの解説をもとに編集部が整理)
段階やること
1 すぐ近くで数歩離れて名前と合図。来たらごほうび
2 部屋から部屋へ別の部屋から呼び、距離をのばす
3 庭で家と庭の出入りのときに呼ぶ
4 小さな誘惑を足すほかのペットがいるときや、家族が料理をしているときに呼ぶ
5 屋外は長いリードでリードの端まで歩かせてから呼び、少しずつ長くする
6 大きな誘惑へ長いリードのまま誘惑の大きい場所へ。リードを外すのは安全な環境だけ。日本の公園では、ドッグランなど決められた場所に限る(編集部の提案)。飼い主が合図をくり返すようなら、刺激が強すぎるのかもしれない

1回の練習で増やすのは、距離か誘惑のどちらか1つにしましょう(編集部の提案)。

AKCも、難しさと誘惑は少しずつ上げるよう勧めています。

屋外の段階では、6フィート(約1.8m)のリードから20〜30フィート(約6〜9m)の長いリードへ移る手順をAKCが紹介しています。

AKCは、屋外では犬を自由に歩き回らせないよう注意しています。

家の中では毎回来ていても、外はまったく別の場面だという説明です。

長いリードは、道路から離れた場所で胴輪に付ける

長いリードは道路から十分に離れた場所でだけ使うよう、Blue Crossは書いています。

散歩用より長いリードを使うときは、胴輪(ハーネス)を付けるのがよいとしています。

長いリードは来ない犬をたぐり寄せるためではなく、その場を管理するためのものだとAKCは説明しています。

公園ではリードを付けたまま。長いリードは場所を選ぶ

公園で練習するときは、リードを付けたままにしましょう。

江東区は2026年10月時点の案内で、散歩中に犬をリードから放すことは東京都の条例で禁止されていると示しています。

町田市の2026年10月時点の資料も、公園内での犬の放し飼いを禁止行為としています。

長いリードを使ってよいかどうかは、公園ごとの決まりで確かめましょう。

町田市の資料は、リードを適切な長さにするよう呼びかけています。

人や犬が多い時間は、ふだんの長さのリードに持ちかえると安心です(編集部の提案)。

東京都以外の方も、お住まいの自治体や公園ごとの決まりに目を通しておきましょう(編集部の提案)。

来なかったときは、連呼せず、追いかけず、段階を戻す

呼んでも来なかったときは、合図をくり返さないことが第一です。

1回で戻らないのは、その場面でまだ練習が足りないしるしだとBlue Crossは書いています。

確実にできていた段階まで戻って練習するよう勧め、AKCも数段階戻すよう書いています。

反応がないまま同じ言葉をくり返すと、合図に嫌な印象がつき、犬が聞き流すようになるとAKCは説明しています。

犬を追いかけるのも避けましょう。

反対に飼い主が走って離れると、犬は追ってきやすいとAKCは説明しています。

合図がきかなくなったら、言葉を変えて出直す

合図に嫌な印象がついてしまったときは、新しい言葉に変えて一から教え直す方法をAKCが紹介しています。

新しい言葉も、すぐ近くで呼ぶ1段目から始めましょう。

ドッグランでは、呼び戻しが利用の条件になることも

公営のドッグランには、呼び戻しができることを利用の条件にしているところがあります。

奈良県動物愛護センターのドッグランは、2026年10月時点の利用規約で、呼び戻しなどの指示に従うことを利用の条件に挙げています。

長野市の規約も、呼びかけに応じず保護できないおそれのある犬は利用できないとしています。

どちらの規約も、ドッグランを出るときはリードを付けておく決まりです。

帰る時間は、ランの中で呼んでごほうびを渡し、リードを付けてから出口へ向かいましょう(編集部の提案)。

途中で何度か呼んでは遊びに戻すと、呼び戻しが「遊びの終わり」の合図になりにくくなります。

利用するドッグランの規約は、事前に確かめましょう(編集部の提案)。

受付で見せる書類のことは、コラム「ドッグランのワクチン証明書の持ち歩き方」にまとめています。

次の週末は、家の中で「名前・合図・ごほうび」から

まずは次の週末、家の中で数歩離れて、名前を呼んでから合図を1回だけ言ってみましょう。

来たら首輪にそっと手をかけ、とびきりのおやつを渡して、また自由にさせてあげてください。

練習のあとは、公園近くの緑の多いお店でひと休みするのもよいでしょう。

同伴の条件はお店ごとに違うので、最新の内容はお店にご確認ください。

ごほうび選びは、診断「愛犬のごほうびタイプ診断 入門」で確かめられます。

公園やまちの決まりは、クイズ「まちとお店のきまり検定 応用」で復習できます。

イヌコミでお店をさがす

この記事に出てきたような場面に合うお店を、条件からさがしてみてください。

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よくある質問

呼び戻しの合図に、笛を使ってもよいですか

Blue Crossは、呼び戻しの合図は「come」「here」などの言葉でも笛でもよく、大切なのはいつも同じ合図を使うことだとしています。

伸び縮みするリードを、長いリードの代わりに使えますか

江東区は、伸縮型のリードでは犬をコントロールできないため、使わないよう呼びかけています。Blue Crossは、長いリードは道路から十分に離れた場所でだけ使うよう書いています。長さの変わらない訓練用のリードを、公園の決まりで認められた場所で使いましょう(編集部の提案)。

家族で一緒に練習する方法はありますか

RSPCAは、家族や友人に首輪をそっと持ってもらい、交代で呼ぶ練習を紹介しています。AKCも、何人かでおやつを持ち、順番に呼ぶ遊びを紹介しています。

成犬になってからでも教えられますか

Blue Crossは、呼び戻しはできるだけ早く始めるのがよいとしつつ、犬は生涯を通して学べると書いています。成犬でも、すぐ近くで呼ぶ1段目から始めましょう。

出典・参考文献

  1. アメリカンケネルクラブ(AKC)『How to Train Your Dog to Come When Called: Step-by-Step Recall』(閲覧日 2026-10-24)
  2. アメリカンケネルクラブ(AKC)『How to Train a Reliable Recall for Your Dog』(閲覧日 2026-10-24)
  3. 英国王立動物虐待防止協会(RSPCA)『Train Your Dog To Come When Called』(閲覧日 2026-10-24)
  4. Blue Cross(英国の動物福祉団体)『Dog recall training』(閲覧日 2026-10-24)
  5. 奈良県中和保健所 動物愛護センター『ドッグラン利用規約』(閲覧日 2026-10-24)
  6. 長野市 都市整備部 公園緑地課『ドッグラン利用規約』(閲覧日 2026-10-24)
  7. 江東区『犬に関すること』(閲覧日 2026-10-24)
  8. 町田市 公園緑地課『犬を連れた公園利用について』(閲覧日 2026-10-24)

記事の内容は公開時点の情報にもとづきます。制度や数値は変わることがあるため、最新の情報は各出典でご確認ください。

健康情報に関するご注意

本コンテンツは一般的な情報提供を目的としたものであり、獣医師による診察・診断・治療に代わるものではありません。愛犬の健康に不安があるときや異変を感じたときは、動物病院・獣医師にご相談ください。

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